クエン酸というのは、食品に含まれている成分で、主に果実に含まれている酸味成分のことです。
化学的には、ヒドロキシ酸のひとつです。常温では、無色または白色の固体で、揮発性はなく、臭いもありません。
クエン酸の水溶液は、弱酸性です。工業用のクエン酸は、デンプンを発酵させて作られています。クエン酸とカタカナで表記していますが、元々は「枸櫞酸」と漢字で書いていました。「枸櫞」というのは、中国産のレモンの一種のことです。
クエン酸の成分がレモンなどのかんきつ類に多く含まれていることから、クエン酸と名づけられたようです。柑橘類が酸っぱいのは、クエン酸に含まれている酸味成分のせいなのです。酸っぱい食品には、大抵クエン酸が含まれていると言ってもよさそうです。
疲労に効果あり!〜クエン酸の体への効果〜
人間の体は、乳酸が溜まると疲労が蓄積しやすくなると言われています。そこで、クエン酸を摂取すると、運動をした時に嫌気呼吸が起こりにくく乳酸が生成されづらいため、通常よりも疲労の度合いが違うという説があります。しかし、この説を立証するために行った実験は、乳酸が血中に溜まりやすくなる無酸素運動を一定時間行った後に、「ブトウ糖」「ブドウ糖+クエン酸」をそれぞれ摂取した場合の血中の乳酸濃度の減り方が違っていたという内容なので、単純に「クエン酸を飲めば疲れないのだ」ということではありません。ある一定の状態において、効果があったというだけで、全ての場合において効果があるというわけではないということを注意しなくてはなりません。
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健康増進のためにクエン酸を摂取したいという人は、運動前にではなく、運動後に摂取する方がよいようです。
なぜなら、クエン酸は、ブドウ糖からエネルギーが作られるのを抑制する作用があるからです。運動時に体内の脂肪酸やブドウ糖を燃焼させてエネルギーとして消費する時に、細胞質のクエン酸が増加した状態になっていると、ブトウ糖を燃焼するという過程を抑制してしまうので、結果的には体内のブドウ糖や脂肪酸の燃焼にも影響を与え、結果としてエネルギー消費量が低下してしまうということがあるからです。
なので、クエン酸を体内に取り入れたらダイエットができる、というのは、少し眉唾ものなのですね。逆にエネルギーの消費を阻害する働きをするので、摂取の仕方を考えないと、ダイエットをしたい人には逆効果になりかねません。 クエン酸のはっきりとした効果として実証されているのは、通風への効果です。通風の原因となっている尿酸は、酸なのでアルカリによく溶けるという物質があります。クエン酸摂取により、クエン酸塩が血液中に分解すると、血液はアルカリ性となり、その反動で体のバランスを保つために尿がアルカリ性になります。
そのことによって、尿に尿酸が溶けるため、尿酸の排泄が増加し、結果として血液中の尿酸値が低下し、通風の症状が改善されるという訳です。
家の中をピカピカに!〜クエン酸パワー〜
健康に対しても効果のあるクエン酸ですが、それ以外にもいろいろな力があります。
最近注目されているのが、クエン酸のお掃除パワー!洗剤を使わずに家の中の汚れを落とすことができるので、合成洗剤を使いたくないという方にはもってこいなのです。住まいの汚れは、大きく分けると、酸性のものとアルカリ性のものに分けられます。酸性の汚れは、油汚れ、手あか、湯あかなどで、アルカリ性のものを使って中和させて落とします。
アルカリ性の汚れは、石鹸カス、水あか、尿などで、酸性のものを使って中和させて落とします。クエン酸は酸性でありながら、アルカリ性の汚れを落とすのにも効果的に使えます。
水周り
水周りは、石鹸のかすや水の飛び跳ねで、汚れがつきやすいところですよね。
風呂場や洗面所では、石鹸かすと体の皮脂汚れ、水道水のカルシウム分などが結合して、汚れとして付着し、汚れを放置すると、カビの発生原因となってしまいます。台所では、水道水に含まれているカルシウムやミネラル分が付着して、白く固まってしまい、落ちにくい汚れとなってしまうほか、食品を扱うので、雑菌が繁殖したりして、臭いが発生したりすることもあります。水周りには、カップ1杯程度の水に小さじ1ぐらいのクエン酸を溶かして、スプレー容器に入れて、汚れの気になる部分にスプレーしてください。スプレーした後少しおいてから、拭き取ればキレイになります。その上、クエン酸の効果で殺菌と消臭もバッチリ!頑固な汚れには、クエン酸の量を多めにして水に溶いたものを塗って、しばらく放置してから拭き取ると良いでしょう。
キッチン周り
キッチンにある電化製品の汚れもバッチリ落とすことが出来ます。
・電気ポット
満水にしてからクエン酸をスプーン1〜2杯の量を投入して、そのまま一晩置いた後、洗い流せばOK。量の目安は、3リットルに対して15〜30g。
・食器洗い機
水にクエン酸を溶かして入れ、食器を入れずに運転させれば、中の汚れはすっきりと取れて、殺菌もできます。
・コーヒーメーカー
500mlの水に大さじ1程度のクエン酸を溶かして、ドリップするだけでOK。
クエン酸パワーの利用法
家の中のお掃除にも使えるクエン酸ですが、その他にも色々な利用法があります。そのいくつかをご紹介します。
シャンプー後のリンスとして
小さじ1程度を水やお湯に溶かして、シャンプーの後のリンス代わりに使用します。洗髪でアルカリ性になった頭皮を中和して、髪を健康にします。
ピーリング化粧水として
リンスと同じように、小さじ1程度の量を精製水に溶かして、拭き取り用の化粧水として利用します。ただし、頭皮ではなく顔の皮膚に使うため、最初はごく少量(耳かき1杯程度)から始めるのがよいでしょう。
濃度は慣れてきても1%以内が適量です。洗顔してアルカリ性になった肌を弱酸性に戻す効果はリンスでの利用と一緒です。使い方は、洗顔後にコットンで軽く拭き取るか、手で軽く馴染ませた後に、少し時間を置いてから、洗い流します。使用頻度としては、2〜3日に一度以下、肌の状態が気になった時にのみという程度で構いません。逆に、毎日使用したりするのは、肌の負担になります。作ったピーリング化粧水は、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保管して、なるべく一週間以内に使い切るようにしましょう。
入浴剤として
クエン酸は雑菌の繁殖を抑え、消臭するので、入浴剤としても使えます。肌触りも滑らかで、肌をしっとりさせてくれる効果もあります。
柔軟材として
洗濯物の仕上げ柔軟剤として利用できます。洗濯のすすぎの時に入れると洗濯物がふんわり仕上がります。洗濯石鹸を使っている人なら、クエン酸は効果的です。
生花を長持ちさせる
生花を生ける時に、花瓶の水にクエン酸を少し入れておくと、花が長持ちします。